養護教諭
琉球大学附属中学校
林 操さん
- 心と体は健康が一番!
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養護教諭は、幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校に在籍し、全校生徒の健康管理や保健教育を行います。児童・生徒は、健康であるからこそ、勉強や課外活動に専念できます。健康であることの大切さを教えたり、実際にサポートするのが、養護教諭のお仕事になっています。
養護教諭ってどんな仕事?
主な業務内容は、保健管理と保健教育です。保健管理では、健康診断の計画・実施・事後処理や学校環境衛生(学校薬剤師と共に、水質・騒音・照度・空気・ダニなどの検査を行う)の管理です。保健教育では、年計画に基づいた保健学習では、講義のお手伝いをしたり、養護教諭自身が保健指導を行うこともあります。また、学級だけでなく、保健室に来る児童・生徒へ個別の保健指導も行います。その他にも、学校三師(学校医、学校歯科医、学校薬剤師)と教諭、保護者らで健康について話し合う学校保健委員会や校内で行われる宿泊行事(修学旅行や宿泊学習)への毎年の引率等があります。
健康観察簿・保健だよりなどの作成の様子
健康診断の様子
実際に生徒と対談している様子
- ■ 県内業界の現状
現在、50代の養護教諭は少なく、20代、30代の方が多く見られます。
- ■ こんな人にオススメ!
先生方、児童・生徒、保護者、と人と接するお仕事なので、人が好きな人が望ましいでしょう。また、養護教諭は学校に一人なので、一人でも学校全体をきりもりできる人です。さらに、学校に一人しかいない養護教諭であるからこそ、企画の内容や指導方法を自分なりにアレンジして行うこともできます。
- ■ 給与・休日・待遇
土日 祝日 夏季休暇 学校により少し異なると思います。
18万円前後が初任給とされています。
ステップUPすると
養護教諭の先生として働き、その後、教頭先生・校長先生などの管理職になることも可能です。
夢を叶えた人にインタビュー : 養護教諭 : 琉球大学附属中学校 林 操さん
何事も笑顔で
- ― 養護教諭を目指したキッカケを教えて下さい ―
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健康教育に携わりたい!
私は、健康教育に興味がありました。健康教育に携わるには、看護師か保健師、または、養護教諭になることだと知りました。そして、この二つの中で養護教諭を目指した理由は、病気になった人ではなく、病気になる前に、また病気にならないように指導したいと考えたからです。その中でも、地域の人たちの健康か、子どもたちに関わる健康、どちらか悩みましたが、子どもの健康に携わりたく、学校の養護教諭になりました。 - ― 養護教諭の一日ってどんな感じですか? ―
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朝8時前ごろに出勤し、そこからは保健室登校の児童・生徒やケガや病気で来室した生徒の対応、記録簿の作成、必要に応じて保健の授業を受け持ったりしています。学校に養護教諭は一人しかいないので負担は大きいですが、充実感を味わうことができます。
勤務は5時ごろまでですが、放課後6時半まで生徒は部活動をしているので、生徒の下校時間まで残り、けがをした生徒の処置などをしています。
- ― 養護教諭の仕事のやり甲斐は何ですか?逆に、この仕事の厳しさも教えてください。 ―
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子どもたちのパワーはすばらしい!
私は、養護教諭以外の仕事の経験がないので、他の仕事についてはあまり知りませんが、この仕事に関してなら、子どもたちからパワーをもらえることです。健康教育を通して子どもたちに元気でいる方法を教えている代わりに、子ども達から元気をもらっています。
しかし、救急処置を施すときに、適切な処置を行えているか心配にはなります。処置をした後に反省する時もあります。このことを反省しながら日々、研修会や書籍などで保健の勉強にもいそしんでいます。
- ― 将来、自分はこうありたいというキャリアプランなどありますか? ―
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これまで小学校では、主に体の健康や応急処置を行っていました。現在中学校では、心の健康教育の重要さを感じています。対人関係、SNSトラブル等様々な悩みを抱えている生徒たちが、それをうまく乗り越えられるように、寄り添い、時には指導をしてサポートできたらと思います。そして、生徒たちが健康な大人になり、自分の子どもに「心も体も健康な生活」を伝えられるような親になってくれる、そんな養護教諭になれる精進していきたいですね。
- ― 養護教諭をこれから目指す後輩にアドバイスを! ―
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健康第一
養護教諭はやりがいのある仕事です。しかし、自身が健康でいることが最も大切です。人と関わり合う職業ですから、人が好きになるような充実した学校生活を送って下さい。もちろん、お勉強も充実させてください。
夢を叶える為のミライチズ
- ■ この職業になるには?
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養護教諭養成過程の大学をにて教員免許に必要な授業・実習を経て、養護教員免許を取得します。また、看護系の大学にて、保健師の資格を取得すると養護教諭二種の免許も付随して得ることができます。しかし、それだけでは、養護教諭にはなれません。各都道府県の養護教諭採用試験に合格して初めて、学校の養護教諭として働くことができます。1次試験は他の教員志望の受験者と同じ一般教養の試験を受け、さらに養護教諭志望は別に保健などに関する専門職試験を受験します。2次試験では、面接・小論文の試験が主ですが、働く都道府県、また、年度によってその内容が異なります。随時、希望する都道府県の教員採用情報を確認することが必要です。