医療法人おもと会 沖縄リハビリテーション福祉学院
言語聴覚士
コミュニケーションの必要性を改めて考え直してほしい
医療法人おもと会 大浜第二病院
伊禮 一さん
- 地味かもしれないが、なくてはならない仕事です
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言語聴覚士とは、言葉を喋れなくなったり、言葉を聞き取れなくなったり、コミュニケーションを取ることが
出来なくなった人たちのリハビリをする人です。脳卒中で脳からの信号が食道や口にうまく伝わらず、
食事をうまく食べる事ができなくなってしまった人のリハビリにも関わっています。
『言語聴覚士』になるならこの学校がオススメ!
言語聴覚士ってどんな仕事?
コミュニケーションが取りづらい方に専門的サービスを提供し、自分らしい生活を構築できるよう支援します。
また、摂食・嚥下(食べること)の問題にも専門的に対応します。
医療分野はもちろん、教育、福祉の分野にも活動の場が広がりつつあります。
言語聴覚士によるリハビリテーション医療は、医師・歯科医師・看護師・理学療法士・作業療法士などの医療専門職、ケースワーカー・介護福祉士・介護支援専門員などの保健・福祉専門職、教師、心理専門職などと連携し、チームの一員として行われます。
口の中の状況を把握し、どんなリハビリが必要か認識する。
読み取った言葉をきちんと発音できるかの確認もします。
呼吸と言葉がうまく合っているかの確認。
- ■ 沖縄の言語聴覚士業界の現状
言語聴覚士は、ほとんどの病院に一人はいる存在だと思います。
リハビリステーションセンターだけでなく、緊急搬送される病院や一般病院、精神科病院、小児の通院施設、老人保健施設、在宅介護支援センター、福祉事務所、養護学校など、医療・保健・福祉・教育などの各分野で活躍しています。
そこでは、手術後すぐにリハビリに取り組めるような設備が整っています。術後どのタイミングで
リハビリを開始するかで回復の仕方が大きく変わります。
- ■ こんな人にオススメ!
理学療法士、作業療法士など、リハビリに関与している人に共通して言えると思いますが、細かいことに気づける人が良いと思います。
その人のちょっとした変化(いつもと姿勢が違う、腕の硬さが違う、声がかすれている、など)に気づけることが、病気の再発やその人の体調を管理するうえでとても必要になります。
それと、やはり向上心がある人がいいですね。勉強すればするほど成長できる仕事なので、自分で考えて自分なりの治療プログラムを立てられれば、自分のやりたい治療ができるようになります。
- ■ 給与・待遇・休日など
仕事はシフト制で月に8・9日程休みがあります。週2日ぐらいですね。希望休も問題なく取れます。
ステップアップすると
言語聴覚士の活躍の場は年々広がっています。
医療施設(大学病院、総合病院、リハビリテーションセンター、etc)、
保健施設(介護老人保健施設、デイケアセンター、訪問看護事業所etc)、
福祉施設(特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、etc)、
教育機関(小中学校、特別支援学校、研究施設etc)
夢を叶えた人にインタビュー : 言語聴覚士 : 医療法人おもと会 大浜第二病院 伊禮 一さん
- ― 言語聴覚士を目指したキッカケを教えて下さい ―
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新しい環境を求めて。
高校3年の時、違うところに行ってみたくて県外や国外の大学進学を考えていました。
県外の大学より国外の大学のほうが学費が安く、おもしろそうだと思ったのでアメリカの大学に進学を決めました。
アメリカにいるとき、卒業後どうしようか悩んでいたところ、身近にリハビリが必要な人がいて、周りに医療関係の人も多かったので将来言語聴覚士をやってみたいと思ったのがきっかけです。
アメリカに行くまではまったく進路を決めていませんでした。
- ― 言語聴覚士の一日ってどんな感じですか? ―
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患者さんの笑顔を見るために励んでいます。
朝は掃除から始まり、ミーティングで前日の患者さんの状況を全体で確認、それから業務に移ります。
業務は主に、患者さん一人一人にあったリハビリや食事支援です。お昼をはさみ、午後も午前に引き続きリハビリに励みます。
- ― 言語聴覚士の仕事のやり甲斐は何ですか?逆に、この仕事の厳しさも教えてください。 ―
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コミュニケーションの大切さを知ることができました。
落ち込んでいる入院患者さんがリハビリを通して言えなかった言葉が言えるようになったり、
表情が柔らかくなったりこぼれる笑顔を見れたとき、この人に何かできたのかなと思えることがあり、
やり甲斐に感じます。
また、胃瘻の患者さんがリハビリを重ねていき、最終的には食事を口から取れるようになったことが一番嬉しかったことです。
- ― 将来、自分はこうありたいというキャリアプランなどありますか? ―
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日本だけでなく世界の言語聴覚士の仕事をみてみたい!
他の国の言語聴覚士はどんな仕事をしているのか勉強したいです。
今とは違う場所に行って、言語聴覚士がどのような仕事をしているのか実際に目で確かめたいです。
日本の何十年も前にアメリカやスウェーデンは言語聴覚士の研究が始まっていて、根拠がつくられているので、ぜひ行ってみたいです。
- ― 言語聴覚士をこれから目指す後輩にアドバイスを! ―
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頑張れば頑張っただけのものがかえってくる。
自分たちが普段何気なくとっているコミュニケーションを、一歩引いた目線から見て「これが取れなくなったらどうなるんだろう」と考えてみてほしいです。コミュニケーションが取れなくなってしまった人たちに対して、どういう風に関わっていくかも考えてほしいと思います。
自分で勉強すればするほど伸びる仕事なので、興味がある人はぜひ頑張ってほしいです!
夢を叶える為のミライチズ
- ■ 言語聴覚士になるためには
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高校卒業後、言語聴覚士の養成校で3年以上学ぶか、指定された必要な科目を履修できる大学で学ぶか、あるいは一般の大学を卒業後、2年以上養成校で学ぶというものが主なものになります。
言語聴覚士養成校は3年または4年間です。
最終学年の夏頃から就職活動が始まります。
言語聴覚士養成校を卒業すると、言語聴覚士国家試験受験資格が与えらます。この言語聴覚士国家試験を受験し合格すれば言語聴覚士の免許がもらえます。
言語聴覚士国家試験の合格発表は就職直前の3月末です。不合格だった場合、退職しなければならないかどうかはその就職先によって異なります。
- ■ 進学への道筋
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沖縄では言語聴覚士の資格がとれる学校は一校しかありません。
県外に行くと多くの専門学校があります。
■沖縄リハビリステーション福祉学院